Together -Jet black- 12/1(金曜)





んっ… 眩しい…



朝… か…




あっ、そっか。
今日は旅行に行く日だったわね。


キョンはちゃんと起きてるかしら…
モーニングコールでも、してあげよっかな?


やっぱいいわ、もし遅れてきたら罰でもあたえよう。



集合は一時に駅前。
まだ五時間もある…
早く行きたいな…


――――――――――――――――――――――――



眠いな…
まだ10時か、三時間ぐらいあるじゃないか…


とりあえず飯を食べよう、腹が減った。

妹が部屋に入ってきた…

「おはよー キョンくん!」
「おはよ…」

シャミセンと戯れ合う妹は
「あれ? キョンくん、何このバック?」

しまった、めんどくさそうな事になる…

「キョンくーん、どっかいくのー?」

無視するべきか?

「旅行でもいくのー?」

お前には関係ないっ


「ハルにゃんといくのー?」

な… なんでしってんだ!?
「一人旅だ!」
「そうなんだ、お土産買ってきてねー」
「あ、あぁ…」

よかった… 私もつれてって とか言われるかと思った…





飯食って用意の最終確認していたら12時15分になっていた。

「そろそろ行ってくる」






駅前まで重い荷物を持ちながら歩いて行った。
重すぎる… たった三日の寝泊まりでここまで荷物があるのか…
重力なんて無ければ… なんて事を考えていたら駅前到着。


もちろん既にハルヒはきている。


「罰金っ!」


と、二日前に発せられなかった発言は今、発せられた。
俺とハルヒは近くのファミレスで昼食を食べる事にした。




ハルヒの顔がさっきからとても楽しそうだ…

「さっきからずっとニヤついてるぞ?」
「え? べ、別にニヤついてなんてないわよ!」

残念ながら顔に書いてあるぞ? 楽しみ と…

「うっさい!」 とハルヒは言ってフォークを使い、俺のハンバーグを拉致っていった…

「おいっ! 俺のハンバーグ返せ!」
「もう遅いわよー」

ハルヒはハンバーグひとかけらを口に入れてコーラで流し込んだ。



会計で金を払い外へ出た。

「どうやって空港まで行くんだ?」
「タクシーでもひろいましょ」
「結構な距離あるぞ?」
「なら地下鉄で行く?」

この時間帯なら混んでいないだろうしな
「そうしよう」


俺とハルヒは地下鉄に乗り空港近くの駅まで乗っていった。






「空港に来るなんて久しぶりだわ!」
「海外に行った事あるのか?」
「あたりまえよ! キョンは行った事ないの?」
残念ながらな… だから飛行機はこれが初めてだ。

「ふーん」

待つ事一時間ちょい

やっとハワイ行きの便が出て来た。
しかも席はファースト…
これも賞品なのか?

「そうよ?」








さて、俺は初の飛行となるのだが…

飛行機事故って… 起きたら死ぬよな…?
翼が折れたりしたらそのままヒューって落ちていってドーン… 怖っ。
やばいな… どんどん不安が積もるぞ…


ハルヒは鼻歌を歌いながら隣りの席に座っている。
そうだった。 横に世界の創造者がいるじゃなあか。
そんな事あるわけないよな。

ハルヒはこちらの目線に気づいたようで

「何よ、さっきからジロジロと…」
「ただ安心しただけさ」
「安心? なんかあったの?」
「私事だっ」
「教えなさいよ! そうゆう言いかけで言わないのは私は大っ嫌いなのよ!」

お前の好き嫌いなんか知らん。

「ふんっ」とハルヒはそっぽむいて窓の外を眺めている。
まだ飛行機は発進していないため外の風景は大きくは変わらない。


後発進までどれくらいあるんだよ…
昨日は砂嵐の事が気になってあまり眠れなかったうえにこんな暇な状況…

「暇だな…」
「えっ?」

なぜ驚いたような顔をするんだ…

「え… いや… なんでも… ない…」
「そうか?」
「うん…」

なんでそんな悲しい顔をするんだよ。
お前にそんな顔は似合わないんだがな…

「ちょっと寝てもいいか?」
「いいわよ、今のうちに体休めときなさい」
「そうするさ…」


瞼が閉じていく…
おやすみ…


「おやすみ、キョン」
























































漆黒の世界…
気持ち悪いほど真っ暗だ…
何もない… むしろ自分すら見えないほどの暗さ…

「ふふふふっ」

ん? なんだ? 何か笑い声がする…

「アハハハハッ」

気持ち悪い笑い方をするな。

「だめだよー キョン」

!? 誰だ… なんで俺の仇名を知っている?

「ダメなんだよ、君にはやる資格がないんだよ」

資格? なんのことだ?

「涼宮ハルヒの横にいることが出来るのは選ばれた人間」

なんか聞いた事のあるような話だな…


「確かに君は涼宮ハルヒに選ばれた。 だけど君は役を果たし切れていない」

役…だと…?

「だから君には一度消えてもらうの… やっぱり永遠に消えてもらおうかしら?」


ふざけるなっ! 大体おまえは誰なんだ!


「私? 私の名前は、す、、、、、」

『ょ… ちょ、ょん!』


あれ? ハルヒの声?


『ョン! じょ、、!?』

ハルヒだ… どこからだ…?


「どうやら邪魔が入ったようね。 また来るわね」

待てよ! お前は誰なんだ!

「いづれか合えるわ、絶対にね」

何が目的だ!

『キョンっ! 大丈夫!?』

「じゃあね、キョン」