Request 12/10(日曜)







クリスマス。
それはそれは街中が恋人だらけになる日だ。
なんで今日に限ってこんなに人がいるんだよ…
キリストの誕生日? 仏教の俺らには関係ないだろ…
まぁそんな事いってる俺も現在クリスマスパーティ中だ。
しょうがないだろ、ハルヒが始めた事なんだから…



時は二日前

ハルヒがいきなり発した言葉は
「クリスマスにはパーティやるからね」

部室で俺は古泉相手に将棋をやっていた
「王手」
「ちょっと聞いてるの?」
「聞いとる」

まぁ別に予定が入ってるわけでもなく家族でクリスマスを過ごす事になってたかもしれな
いので
いちよう賛成する俺

「みくるちゃんは? 有希は? 古泉君は?」
「ちょうど空いてるので行きます」 と朝比奈さん
あなたは普通なら男といる日ですよ?

「…行く」 と長門
お前も少し変われば男といる日だぞ?

「おもしろそうですね、参加させてもらいます」
お前も女といる日だからな。
それよりお前の楽しそうってのは何関係なんだ?

「僕はただ純粋にパーティを楽しみたいだけですよ?」

そうですか


「じゃぁ皆! 明日は買い物に行きましょう!」
お前は暇なのか?
男と過ごさないのか?

「あんたバカじゃないの? 私に男がいても100%SOS団を優先するわ」

偉いな・・・ だけど少しぐらい将来のことを考えとけよ?

「考えてるわよそれくらい」



















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帰り道

集団下校していたが俺とハルヒ以外は用事があると言ってどこか行ってしまった。
俺の隣でハルヒがリボンを揺らしながら歩いている
他人の目から見ればカップル見たいに思われるが違うからな?

「ちょっとキョン!」
「なんだよ」
「さっき将来の事がなんとかかんとか言ってたけど、あんたはどうなのよ?」
「俺か・・・」

正直考えてません
将来なんてまだまだ先の事だ、考える必要も無いだろう
普通にサラリーマンやって、普通の人と結婚して、普通の人生を歩みたい

「つまらない人生ね・・・」

シャラップ



「俺はつまらない人生でいいがお前はもっと楽しい人生を歩む予定あるのか?」
「あるわよ? とにかく楽しければいいのよ、家族でも人生でも」
「そうなら男探せ男。」
「なんでよ」
「男いなければ家族も出来ないし、この先付き合ってないなんて言ったら恥かしいぞ」
「男なんてしらないわよ、あんな勝手な生物・・・」

その男の中に俺は含まれているんだがな・・・

「キョンは別、後古泉君も」

ならよかった。
てっきり勝手な生物にされるところだった。
とりあえず路地で帰る方向が変わったのでそこで別れた。











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次の日


俺を待っていたのは

「遅い、罰金!」

聞きなれた台詞だな・・・
そういえば俺は罰金でいくらぐらい支払っただろうか?
最近では皆、俺に構わずドシドシ注文しやがる・・・ 朝比奈さんは別だけどな
特に長門、食いすぎ。
ハルヒもかなりの量を食ってる・・・
古泉は結構小食なのかあまり食べない。
朝比奈さんは俺に気を使っているのかサンドイッチをゆっくりと口に入れている。







「お会計3100円になります」

おめーらどんだけ食ってんだよ・・・





「それじゃぁ買い物に出発!」

ハルヒが先陣を切って俺らがゾロゾロとついていく。
美女三人+超能力者+俺
普通ならどれだけ羨ましい事か・・・
ぁーぁー 普通に青春したいよまったく。

俺が上の空でいるとハルヒが
「ちょっとキョン! なんであんたはいつもテンション低いのよ!」
「別に? 普通だが?」
「今日はいように低いわ、相談なら受けるわよ」

残念ながら今のところは相談なんてありません。
もしあったとしても長門に相談するだろうな、うん。

その長門は本から目を離して俺の方を鋭い眼差しで見て首を3mm横に傾けた。
安心しろ、特に異常は無い。


古泉は横で微笑をしている。
「気持ち悪いぞ・・・」
「あなたたちも最初に比べると仲良くなったものですね」
「まぁそうだな」
「僕もあんな関係になってみたいものです」

まぁ最初に比べたら本当に変わったよな、ハルヒは・・・
最初は「うるさい」「ばか」「黙れ」などなどの荒々しい言葉しか使わなかった・・・ 今もそうか
まぁ比べたら今のハルヒの方が数千倍ましだろ・・・


「どうやら着いたようですよ」

目の前には大きなデパートが



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どんどんどんどんどんどんカゴに者を詰めるハルヒと朝比奈さん
その他三人はブラブラしならが他の場所を見回り不思議を探せとのハルヒからの指令だ
なんでこんな大型デパートに不思議が眠ってるんだよ・・・
古泉は
「あなたのおかげで全てが上手くいってますよ」

何の話だ。 俺はもう「機関」とやらには関わりたくないぞ

「涼宮さんが最近はずっと落ち着いてます、しかしあなたに何かあると少し心情が揺れますね」
「俺に?」
「そうです、あなたが三日間寝続けたときなんて大変だったんですよ?」

俺だって大変だったさ
今思えばよき思い出・・・ いや良くない・・・

「フフフッ、涼宮さんを怒らしてはいけないですし不思議を探しましょう」

お前を提示してやろうか? なぁ?

「信じてもらえる? とでも? そこまであなたと涼宮さんは良き関係になってたのですか」

うざったいやつだな・・・
何度も言うが俺はハルヒに好意をいだいてないぞ?

「涼宮さんは好意を持ってるかもしれませんよ?」
「そん時はそん時だ」





「こらーー! キョン、有希、古泉君! 買い物終わったし帰るわよー!」









当然帰り道の荷物運びは俺・・・ 雑用係とゆうことで持たされた・・・

「なぁ古泉」
「なんでしょうか?」
「これでもあいつが好意を持っていると言えるか?」
「えぇ、もちろん。」

確信しやがった・・・

「じゃぁあなたが今倒れたとしましょう、誰が最初に駆けつけると思いますか?」
「・・・」
「そうです涼宮さんです」

何も言ってないぞ・・・

「団長として、と言うかもしれませんが本音は隠しておきたいものですよ」
「それはどうかな?」
「さっきも言いましたが三日間寝続けたときだってそうです
あなたが階段から落ちて真っ先に駆けつけたのは涼宮さんですよ?
そしてあなたの愛称を叫び続けていました」
「ハルヒ・・・が・・・ねぇ・・・」

目線をハルヒの方に向けてみた
ハルヒは朝比奈さんと喋っている

「あなたは彼女のことが嫌いなのですか?」
と横から古泉が

「嫌いではないが・・・」

「なら普通か好きかのどちらかになります」
「なら普通だな」
「そうですか? でも夏合宿の時に崖から落ちるときあなたが助けたと聞きましたが」
「あれは男として当然だと思うがな・・・」
「命まで懸けて彼女を守ろうと思った、それがあなたの本音ですよ」
「バカいえそんなわけ・・・ ない・・・」
「じゃぁ現に今彼女に災害が起こったとしましょう、あなたはそのまま放っておきますか?」
「・・・」
「あなたの今考えてる行動が本音です」
「俺が・・・ ハルヒの事が好きだっていいたいのか?」
「そうですよ? あなたも涼宮さんと同様にただ隠しているだけです」
「隠してる? 俺が?」
「多分今あなたが涼宮さんに告白すれば彼女は容易に受け止めてくれると思いますが・・・」
「それはお前が望んでいることだろ?」
「僕だけではありません、長門 有希、朝比奈 みくる も同じでしょう」
「考えておく」
「そうですか、なるべく結論は早く出したほうがいいですよ? いつ何が起こるかわかりませんので」


俺が? ハルヒの事を?
今まで考えもしなかったことだ。 別にハルヒが付き合ってくれって言うなら俺はいいさ
だがハルヒがそんな行動するとは思えん・・・

















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次の日

メールで会場はハルヒの家で行うことになった。
最近一度だけ入ったことがあったがかなりの大きさだった。

しかしメールには
『キョンは早く着て、飾りつけとか手伝って欲しいの』

なんで俺なんだよ。 朝比奈さんとでもやればいいのに・・・

ふと古泉の台詞が頭に出てきた

いやそんなはず無い
ハルヒはただ雑用として俺を呼んだんだ



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ピーンポーン
『はい、どちら様?』
「俺だ」
『オレオレ詐欺も進化したものね、まぁいいわキョン上がって』

オレオレ詐欺でわざわざインターホン押すやつはただのアホだ
てか俺ってわかってんだったら余分な発言はするなよ・・・





「おじゃまします」
「キョンってこの家に入るの二回目だっけ?」
「そうだな、でも前回は入ったらすぐに出てったけどな」
「あ、あれね・・・ あん時はごめん・・・」


あん時ってのは数週間前だ
俺がハルヒの私物を勝手に見て追い出された。

「気にすんな、親は?」
「今旅行中よ、明後日までは帰ってこないわ」
「そうか」
「それより飾りつけするから手伝って!」
「はいはい・・・」

やはり古泉の言ったことは信じられない
ハルヒは俺に雑用ばっかり押し付ける
これ洗ってきて、とか あれ付けて、とか
はっきり言って俺しか飾りつけはしてません。

「少しぐらい手伝ってくれよ・・・」
「団長命令よ。 聞けないの?」

団長命令って実際どれくらいすごいものなんだ?
俺は別に反抗してもいいんだが・・・ 後が怖いからな・・・
だけど多分飾りつけは間に合わない・・・

「手伝ってください・・・ お願いします・・・」
「なによ、いきなり敬語なんて・・・ 普通に言えば手伝ってあげるわよ」

ふむ、少しずつわかってきたぞ。 こいつの特性が。
とりあえずちゃんとお願いすれば聞いてくれるんだ。
俺がでかい態度とればハルヒも反抗する。 多分な・・・

「ハルヒ」
「なによ?」
「・・・・・・・・・  いや、やっぱりいいや」
「はぁ? 言いなさいよ。 言わなかったらどうなるかわかってる?」
「じゃぁ、今日はよろしくな」

ハルヒの顔が驚きの表情になった。

「よろしくって、あんた・・・ 意味わからないわよ・・・」
「俺もよくわかんないけどな、なんとなくだ」
「そっ、それより早く飾りつけするわよ」
「あぁ」


そっから2時間程かけて全ての飾り付けが終了した。

「御疲れさま、キョン」

ハルヒはお盆の上に熱いミルクティーを持って俺に差し出した。

「おっ、ありがとう」
「どう?」
「甘い」

甘い、甘い、甘い! 甘すぎる!
砂糖どんだけ入れたんだよ・・・

「何よその顔・・・ 不味いの?」
「上手いよ、ただ甘すぎるだけだ」
「ならいいじゃない」
「ま、まぁな・・・」
「じゃぁ料理作ってくるからキョンはこの部屋でじっとしてて」
「手伝わなくていいのか?」
「キョンが作ると台無しになるわ」
「悪かったな・・・」

ハルヒは舌を少し出して部屋から出ていった・・・  と思ったがすぐに戻ってきて人差し指を立てて

「部屋を勝手に探らないでよ? 見つけたら死刑だからね」
「わかってる」

俺にだって学習能力とゆうものが付いている
前回おかしたミスはもうしないさ。

「なら、よかった。 じゃぁおとなしくしてなさいよ」

バタンッ


ハルヒ、残念ながら俺のおかしたミスってのはお前に見つかったことだ
俺の学習能力は80%が闇で出来ているんだぞ? お前には内容がわかるまい。
さぁってミッションスタートだ。

俺は手に持っていたミルクティーを全て飲み干しまずは本棚に手をつけた。

「ぬぁ・・・」

本棚の中には『超能力の使い方』『魔法について』『宇宙人の全て』 など意味不明なものばかりだった。
しかしこれらの本にはホコリが被っていた、読んでないのか?
そして次に目が付いたのは
恋愛小説、恋愛小説、恋愛小説、恋愛小説の嵐だ・・・  おぃおぃ・・・
これらはどうやら新品のもあればブックマーカーが入ってるものもある。
ハルヒがここまで恋愛物好きだったとは・・・
まぁいいや。

下の方にいくにつれてアルバムが出てきた。
どうやらSOS団のアルバムのようだ
どれどれ・・・

中身は夏合宿の写真や文化祭の時に撮った映画のシーンなどなど。
ハルヒもちゃんとSOS団は大切にしてるんだな、と認識。
見ていくうちに懐かしくなったので他にもあるSOS団のアルバムも開いてみた。
次に開いたのはピンク色のアルバム
まぁなんとゆうか・・・ 表紙にはハートやらなんやら書いてある・・・ 多分ハルヒが書いたものだろう・・・
ペラペラと捲ってみた。
だが俺を待っていた写真たちは

「なんで俺・・・?」

どこからどうみても俺、俺、俺、俺
なぜ俺ばかり・・・? 中にはいつとったかもわからない写真まで・・・
えっとこれは確か・・・ 俺が電気屋にストーブもらいに行った日の写真か・・・? すんげぇみっともない寝顔だ・・・
な、なにかの間違いだろう・・・  きっとそれぞれ個別にまとめてあるんだ、うん、そうだ。
本棚を探してみても出てきたアルバムはSOS団のものばかり
朝比奈さんのものでもなく、長門のものでもなく、古泉のものでもない・・・
俺のしかない・・・

古泉の言っていたのは正しいのか・・・?
いや、まだわからないだろ・・・

俺はとりあえずアルバムを本棚に戻して机を探ってみた。
どこかに日記でもないだろうかと思ってな。


ガサゴソガサゴソ・・・

「あった・・・」

それはそれは大きな字で日記とかかれていたハルヒらしい字だ
一ページ目をめくってみた

『4月○日 入学式
  ジョンがいないか探してみたけどどこにもいなかった
  さすがにいないわよね。
  でも前の席のやつが話かけてきた、どこかジョンに似ている気がした』

ごめん、俺がジョンなんだ。
少しおもしろかったので次も見てみた

『4月△日
  前の席のやつがよく話しかけてくる
  うざったい・・・ けどなぜか心が落ち着くような気がした』

うざったかったのか・・・

『4月◇日
  前の席のやつに髪を指摘された
  気づいたのはこいつが始めて
  やっぱりどこかジョンに似ている』

そうか、そうか。
ちょっと飛ばしてみた

『4月×日
  席替えした
  しかしまたキョンとかゆうやつの後ろの席になった
  他の男子よりは数倍ましな気がしたのでよかった
  そしてキョンとかゆうやつがアドバイスをくれたおかげでクラブを作ることにした
  名はSOS団、きっと上手くいくわよ
  キョンとかゆうやつも入団させた。 なんだか・・・こいつの側にいたい気がした』

見たらいけない気がしてきたぞ・・・
ここから先は見たらいけないのか・・・?
だが手は止まらなかった

『5月§日
  謎の転校生が入学した、とゆうことなので急いでSOS団に入れさせた
  これできっと何か起こるはずよ!』

えぇ、起こってますとも。

『5月Ж日
  キョンの様子が変・・・  なぜか有希の方をじっと見ている』

そりゃぁ宇宙人なんて言われたら観察したくなるだろ。
確か次は朝比奈さんかな?

『5月ω日
  次はキョンがみくるちゃんの方をチラチラ見てる・・・
  やっぱ男って巨乳好きなのかしら・・・?
  キョンは私はみてくれないのかな?』

別に巨乳好きじゃないけど・・・
さすがにもう見るのやばいかな・・・?

『5月$日
  私はキョンの事が/////なのかもしれない』

なんだこれ・・・ /////って部分は黒くぬりつぶしてある・・・
何が書いてあるか気になるな。

「キョーーン!! ちょっと来てーーー!!」

日記を戻してハルヒの場所に向かうことにした

「なんだ?」
「ちょっとコレ切っといて」

俺に包丁持たせるのか?
この俺に?

「な、何やってんのよ・・・ その持ち方は今にも人を殺しそうな持ち方よ・・・?」
「殺し・・・か・・・」
「何考えてるのよ」
「ここで俺が自殺したらハルヒはどうする?」

また意味も無く質問してみた・・・

「ぇっ・・・ ちょっと・・・ 冗談でしょ・・・?」

ハルヒの顔が暗くなった
そりゃそうだよな・・・

「当たり前だろ、こんな所で死ねるかっ」
「びっくりしたじゃない・・・」



そんなこんなで俺の下手な包丁さばきにハルヒは文句つけるがしょうがないだろ・・・
少しハルヒに近づいてみたらハルヒはこちらを睨みつけてくる・・・

「な、なんだよ・・・」
「私に気があるならいいけど、無いなら意味無いわよ」

そのまま質問を返したいね
意味無い、ってのはどうかな・・・?
お前顔赤くなってるぞ・・・

で、なんとか俺は全て切りおえたが

「あんた・・・ これじゃぁ将来大変よ・・・?」

いいさ、未来の妻に全て任せるから。
俺ってサイアクだな・・・

「はぁ・・・」

溜息つくなよ・・・















その後数十分ハルヒと雑談していたら他のメンバーがやってきた。

「す、すごい飾り付けですね・・・」と驚く朝比奈さん

俺がやったんですよ、俺が

「すごいでしょ! 私がやったのよ!」と高ぶるハルヒ

八割は俺ですよ?

古泉がコソコソと近づいてきて
「涼宮さんとは何もありませんでしたか?」
「ないが?」
「嘘はいけませんよ」

嘘じゃない・・・

「涼宮さんの心情がいつもより数倍安定しています。 これは何かあったとしか・・・」
「無い!」
「まぁそのうちわかる事です」

古泉は笑顔で話を終え壁の飾りつけをまじまじと見ている

長門は本を読まずにグルグルと周りを見渡している。 飾りつけは俺がやったんだからな?

「さぁっ! 始めましょう!」











机にズラズラと料理が並んでいく

「すっすごいですね・・・」とかなり驚くような朝比奈さん
「まったくです」と古泉
「・・・」これは長門

まぁ実際俺も驚いている
俺が切った野菜や肉がこんなにも綺麗になるなんて・・・
やるな・・・ ハルヒ。













そして飯をとても楽しんだ俺たちはカードゲームしたりボードゲームしたりして楽しんだ
途中でハルヒは酒を入れてきたがなんとか俺は飲まずに済んだ。
朝比奈さんはもうダウン。 古泉はまだまだ余裕そうだ。 長門は・・・ 飲んでも大丈夫だろうな。

「ぅ〜 ひっくっ、キョン〜 ほら、飲みなさいよ・・・」
「拒否する」
「私の酒が飲めないの〜?」

飲めないじゃなくて飲みたくありません閣下。

「じゃぁ〜 閣下の命令、飲みなさい、ひっく」

却下。


古泉が小声で
「飲んだほうがいいと思いますけど・・・」
「なぜだ・・・」
「大きく言えば世界のため、小さく言えばあなたのために」
「俺のため?」
「そうですよ? ここで涼宮さんに嫌われたらあなたもいやでしょう?」
「それは・・・ そうだが・・・」

ハルヒは顔を真っ赤にして酒を飲んでる・・・

「ハルヒ、貸せ」
「飲む気になったの?」
「あぁ」

とりあえずハルヒの手から瓶を取ってコップに注いだ。

「のめのめ〜」とハルヒ
古泉は笑顔でこちらを見てくる
長門はケーキをバクバクと食っている

ゴクゴクゴク・・・

「いいじゃないのキョン〜」

うぁぁ・・・ やっぱやめればよかった・・・

「もう一杯飲む〜?」
「結構ですっ!!」


「それじゃぁ僕はそろそろ帰ります」 と古泉
「・・・私も」と長門
「うぅぅ・・・ だめですよ・・・ すずみやさぁ〜ん・・・」と何か大変そうな朝比奈さん

「じゃぁ俺が朝比奈さんを送ってく・・・」
「僕が送ってきますよ、あなたは自分のやるべき事をしてください」
「なんだそれ・・・」

頭が痛くなってきた・・・ 俺って結構弱いんだな・・・

「キョンは私につきあいなさーい」
もう完全にハルヒは出来上がってるようだ

古泉は出ていく際にウィンクをしてきた・・・
きもちわるいから止めろ・・・

とりあえず俺は玄関まで送ったので台所に戻ることに

「きょーん、ちょっとー」
「なんだよ・・・」

近くまで行くとハルヒは立たせてとお願いしてくる

「ほら・・・ 肩かしてやるから」
「うぁ、ありがと・・・」

立ったはいいがフラフラのハルヒ・・・

「一人で歩けるか?」
「平気よ?」

ハルヒを離したらすぐにその場に座り込んだ

「おいおい・・・」

「キョン・・・ちょっときて・・・」
「はいはい・・・」

もう一度ハルヒの側までいくと次は抱っこしてとねだってくる・・・

「それは・・・ ちょっと・・・」
「なによ、団長の命令が聞けないの?」
「わかったわかった・・・」

もう完全に酔ってるようだし別にいいか・・・

「ほら」

ハルヒは俺に抱きついてそのまま勢いで押し倒してきた
その勢いで俺は床に頭を打った・・・

「イダダダダダ・・・」
「わたしね・・・」

ハルヒ・・・ 顔が近い・・・ 酒臭い・・・

「うるさいわね・・・」
「で、なんだ・・・」
「きょんは今好きな人いるの?」
「いない」
「私はいるのよ・・・」
「誰だ?」

なんとなくわかる気がするがな

「キョンが・・・ 好き・・・」

ほら、やっぱり・・・

「で、どうしたいんだ? それより重いんだが・・・」
「クリスマスってなんだと思う?」

なんだその質問は・・・
世界クイズ大会にでも出せよ

「知らん・・・」
「恋人同士が色々やる日よ」

色々って・・・

「何が言いたいんだ」
「とりあえず付き合ってくれたら・・・ うれしいなぁ・・・ なんて・・・」

すこし照れてるような感じのハルヒはものすんごく可愛かった・・・
で、なんで俺? 別にいいが・・・

「そっ・・・ じゃぁ・・・」

ハルヒはドンドン顔を近づけてくる
30cm....10cm.....5cm....5mm.....1mm....









とんでもなく酒の匂いがするキスであった・・・

「むー、何よその顔・・・ 不満なの?」
「酒臭い・・・」
「お酒ー? じゃぁ直ったらまたしてあげるわよ」

そうかい

「じゃぁ・・・」
「ん?」








「クリスマスの続きしない?」